Salesforceの組織移行とは?概要と移行する際のポイントをご紹介

Salesforce組織移行アイキャッチ

Salesforce の「組織移行」をご存じでしょうか。

近年、企業においてクラウドサービスの利用動向は増加しており、オンプレミスシステムからSalesforceをはじめとしたクラウドへの移行事例も増えてきましたが、実はSalesforce同士で移行するケースもあります。

そこで本記事では、Salesforce間の組織移行についてご紹介します。

目次

Salesforce組織移行とは

Salesforceの組織移行とは、既存の本番環境から別の本番環境へデータを移行することです。
Salesforceではレコード、オブジェクト、設定データなど様々な要素で構成されており、各々のデータや機能同士で連動関係がある場合もあります。

  • 既存環境での運用を廃止し、新しい環境へ完全に運用を切り替える場合
  • 系列会社などで運用している既存環境の機能を、新規に導入する環境へ取り入れする場合

Salesforceに蓄積されたデータ・カスタマイズされた設定等といったデータをすべて移動させてなければいけません。
そのため構造を考慮し、連動関係を前提とした段階的なステップを踏んで組織の移行を行うことが重要です。

Salesforce 組織移行

組織移行を実施する際のポイント

では、組織移行を行う上で、どのような種類の資材や作業が必要とされるのでしょうか。
大まかに分けると、図のような6つの観点に分類することができます。
これらが一つでも欠けると、環境移行計画自体が上手く進まなくなってしまいます。

スクロールできます
観点欠けることによるリスク
オブジェクト・項目
標準オブジェクト・カスタムオブジェクト、および項目
レコードデータや各種機能など他資材と関連が多いため、こちらの移行が原因で他資材の移行に失敗する場合がある。
機能
標準機能(フロー、承認、ページレイアウト)、
開発機能(Apexクラス、トリガー、画面コンポーネント)など
業務運用面での影響があり、例えば画面機能の移行が遅れることでデータ登録・参照ができない等といった問題が考えられる。
データ
オブジェクトのレコード情報
マスタ系データの移行が遅れることで業務進行に支障が出ることがある。またリレーション関係を持ってる場合、移行順やデータ修正作業に注意が必要。
ユーザ・セキュリティモデル
ユーザと設定情報、ロール・プロファイルなど
移行前の環境からセキュリティモデルが引き継がれていないことでインシデントにつながる可能性がある。
運用
ユーザへログイン先の環境切り替え案内、ユーザへのフォロー対応に備えた計画と実施
運用切替作業がうまくいかないことによるトラブル、業務ストップが発生することも想定される。
バックエンド機能
システム連携など
例えばインバウンド連携であれば、データが更新されないことによる業務影響に注意が必要。

参考:ツールの活用

膨大なデータを効率的に移行するために、関連ツールが提供されています。使用できる場合は活用するとよいでしょう。

レコードデータ移行のツール(一例)
 ・データローダ
 ・MuleSoft Dataloader.io

メタデータ移行のツール(一例)
 ・未管理パッケージ
 ・Ant移行ツール
 ・Visual Studio Code

前項では移行の6ステップをご紹介しましたが、「セキュリティモデル」「運用」「バックエンド」に関する部分はツールでの対処より、それぞれの本番環境・運用企業の特性にあわせた方法を計画の上、実施することが必要とされます。

※ツール 関連記事

・データ移行 – 面倒だが必要な業務
https://www.mulesoft.com/jp/resources/esb/data-migration-solution

・ある組織から別の組織へのデータの移行
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=000384648&type=1

・管理パッケージまたは未管理パッケージの取得
https://developer.salesforce.com/docs/atlas.ja-jp.daas.meta/daas/forcemigrationtool_retrieve_packaged.htm

・メタデータ API 開発者ツール
https://developer.salesforce.com/docs/atlas.ja-jp.242.0.api_meta.meta/api_meta/meta_developer_tools.htm

組織移行をご支援

本記事では Salesforce の組織移行についてご紹介いたしました。
しかし、実際の組織移行やデータ移行は、作業の複雑性から難易度が高いと感じている企業もあるかと思います。

そこでSUGoでは、組織移行やデータ移行のご支援をさせていただいております。
オブジェクト項目~バックエンドの移行まで、貴社のシステムに合わせて最適なアプローチをご提案いたします。

まずはご相談だけでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。

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