業務フロー図とは?業務整理を効果的に行うポイントと作成例をご紹介
業務整理を行った経験はありますか?業務改善やシステム導入など業務整理を行う場面は様々ありますが、「 業務フロー 」で業務整理から「業務の問題点発見」や「システム化範囲の明確化」を行うことが目的となります。
本記事では、「業務フロー」で業務整理を効率的に行える理由、作成方法、フロー図の例をご紹介します。
業務フロー図とは?
業務フロー図とは、業務プロセスの流れを図式化して示すことです。業務整理を行う手段の一つであり、業務を可視化して整理することが特徴です。
業務整理を行う場面とは、例えば以下のようなものが挙げられます。
- 業務改善をしたい
- 既存業務のシステム化
- 複数関係者で業務の共通認識を図る など
これらを「業務フロー」という手段を用いることにより、効率的・効果的に業務を把握したり分析することができます。では、なぜそう言えるのか具体的な理由を次項にて説明します。
業務フロー図のメリット
業務フローで整理することによるメリットを4つ説明します。
シンプルに図示することにより広範囲の業務を感覚的に理解することができます。また、業務改善の範囲・システム化される対象の業務範囲がより理解しやすくなります。
業務のつながりに違和感は無いか?部署間連携は適度に行われているか?など、全体が可視化されることにより、複数の業務間または業務担当者間の問題が見えやすくなります。
業務担当者ののみでしか把握していない業務、企業として「標準化」されていない業務の発見につながります。
業務の担当者間であれば、業務に対する共通認識を確認することに役立ちます。外部の会社など、業務を理解していない人と認識の齟齬が発生するリクスを抑えることに役立ちます。
業務フロー図を書くためのポイント
では実際に業務フロー作る事になったとして、目的に沿った見やすいフローでなければ利点はありません。
そこで、業務フロー図作成するための重要なポイントを3点ご紹介します。
1. 業務フローを作る目的を把握する
業務フローでどの業務の分析を行いたいのか、何に使いたいのか目的を明確にしましょう。目的とは逸れた範囲の業務をフロー化しても、返って分かりにくくなる原因になります。
2. 担当者と時間の流れの2軸で整理
担当者と時間の流れをそれぞれ「縦軸」「横軸」にすることでフローの枠組が決定します。担当者とは業務を実施している人物や部署を指し、業務の中でシステムを使用している場合は同軸に登場させることもあります。
3. 図形や線形を使用する
業務のアクションや、種類によって図形を使い分けると良いでしょう。ただし、多数の図形を混在させすぎると、かえって見にくくなるのことに注意してください。
作成例
作成のポイントの内容を踏まえ、縦型・横型の2つのパターンで例をご紹介します。
縦軸に業務の流れ、横軸に関連人物/システムを整理したフロー
横軸に業務の流れ、縦軸に関連人物/システムを整理したフロー
業務フローが分かりにくくなる原因と例
分かりやすい業務フローの条件としては「シンプルである」ことが一番ですが、分かりにくい(=複雑化)フローになってしまう原因としては何が挙げられるのでしょうか。
よくある原因と、対処方法を例と共にいくつかご紹介します。
線図の交差が多い
業務が複雑な場合は交差線が発生しやすくなり、流れが追いにくくなることがあります。
その場合は「結合子」を用いるなど、工夫するとよいでしょう。
条件分岐が不明確
処理が複数に分岐しているものの、条件が不明確ため流れが分かりづらくなっています。
分岐の記号を使用し条件を明記するようにしましょう。
記載粒度が大きい・統一されていない
例では一つの記号内に複数の動作が記載されており、システムへの登録タイミングが正確に分かりません。
基本は一動作ごとに記載をしますが、フローで可視化をする目的に応じて粒度感を調整する必要があります。
業務フローで効率化を目指そう
業務フローについて、メリットや作成する際のポイントを紹介しました。
業務フローで重視されることはパッと見ただけで分かりやすく、シンプルであることです。作成する目的に応じて記載内容の取捨選択をし、業務フローで業務整理を行うことでプロジェクトの結果をより良いものに導くための一助となるでしょう。